サンステラさんに提供いただいたのでじっくり見ていきましょう。
H2Sは執筆時点で500時間ほど使ってみました。後述のPTFEの長さ問題以外は特に問題なく優秀ですね。
※本記事中のリンクはアフィリエイトを含んでいます。
まず所感から。
「X1Cを使っててサイズでかいのが欲しい」
これです!これを買いましょう!
サンステラモール:https://psych0h3ad.link/SBBLH2S
以上!
とまとめたいところですがそもそも持っていない人もいると思うので自分なりの選び方のチャートを作ってみました。H2Sのレビューをのんびり書いてたらもう明日からH2Cがリリースなんですね!早すぎる開発速度!
あくまで3Dプリンター目線で書いてるのでレーザーなどの考慮はしていません。

※上記は自由に使ってもらって構いませんがクレジットを消して使った人は来年の昇給がなくなり切羽詰まった印刷が失敗しまくる呪いをかけます!!!
H2DやH2Cを買わずにH2Sを買うべきか悩む場合はメンテ性も考慮してみるといいと思います。H2D/H2Cはまだ使ったことがないのですが構造が複雑故にメンテナンスが必要になった際は手間がかかる場合があります。シンプルに単色で大きいものを印刷したい場合はH2Sでいいのかなと思います。H2CとH2Dの値段が同じという狂った状況なのでとりあえずH2Cでもいいのかなという気もしますがVortekへ印刷失敗品が何らかの形で巻き込まれるといった状況や使い倒してメンテが必要になったときどの程度差があるかは気になるところではありますね。
AMS2 Proを初体験
今までAMS初代だけだったので初めてドライヤー付きかつモーター強化されたAMS2 Proを触れる機会。
良いポイント:AMS初代と比べて負荷エラーに遭遇が少ない
悪いポイント:乾燥しながら印刷ができない。
そう、せっかく乾燥機能はあるんですがプリンターをずっと使ってる人だと使わずに一生を終える可能性も。あくまで印刷で使用していないAMS 2 Proのみ乾燥機能を使えます。2台以上の場合は追加でACアダプターが必要となります。また乾燥機能はリモートで制御不可能です。危ないので家電として禁止しているのかな?というところですがちょっと歯がゆいですね。
Polymakerの紙スプールで4巻以上の連続供給もトライしてみましたがもちろんスムーズに。
マルチカラーをしない場合でもAMSコンボがおすすめです。ちょろっとだけ残ったフィラメント使い切るのはなかなか面倒ですからね。


AMSの初代の様にバラバラにしなくてもメンテができる箇所が増えた点もいいですね。

私みたいにどうしても印刷中もドライヤー機能使いたいよなとか常時自動で乾燥したい人はこちら使ってみてください。EIBOSのTetrasが搭載可能になります。
https://makerworld.com/ja/models/2146457-eibos-tetras-dyas-ams-2-pro-adapter

PTFEが諸悪の根源
どうも大きなものを印刷し始めたら印刷中カチカチ定期的になって印刷も失敗。
理由は付属のPTFEチューブが短いゆえに左手前のあたりなどで印刷物があると抵抗がかかりエラー扱いされてしまうという現象。貴志産業さんとくろまめさんでも同様の問題があり我が家のマシンはPTFEの長さを60cmに延長することで解消しました。
印刷中にカチカチ音が変に聞こえるようならまずは自分のマシンのPTFE長さを確認してみるのが良いと思います。マシンは悪くないのでちょっと残念ですね。
青いほうはちょうど負荷がかかってますというエラー頻発であきらめたもの。


ホットエンド換装が鬼楽に
A1シリーズやH2Dでお馴染みのクイック交換スタイルなホットエンドになったおかげでX1Cと比較してホットエンド、サーミスター、ホットエンド冷却ファンと3つコネクターを挿し直す必要もなければねじ締めもなしという素晴らしい仕様に。

デメリットがあるとすればX1/P1シリーズ向けに大量に出ていた様々なマニアックなホットエンドの大半は使えなくなってしまったという点。魔改造して温度上限上げていたような使い方はちょっと難しくはなりましたが一般の人でそんな使い方は滅多にないので大体の方は特に気にしなくてもいいですね。
センサーが至れり尽くせり
みなさんがどのように使うかわかりませんが私は結構印刷終わったものを本体の上に積み上げたりすることも多く、H2SはPLA印刷時に稼働するフラップが天面と背面に一か所ずつあるわけですがここの上にも間違ってものを置きがち。

でも大丈夫です。センサーが異常検知して通知してくれるので壊れることはないです。また開いた状態で何か間にいれてしまい完了時閉まらない!といった場合も通知してくれます。ズボラユーザーにはうれしい機能。ちなみに初回起動時は背面フラップはシールすらはがし忘れてましたがセンサーのおかげではがし忘れに気づきました。

こちらは私が外し忘れた場所たち。センサー様様ですね。


逆にX1Cと比べると複雑になった部分も多く、インレット部分で乾燥あまりしてない強化繊維系フィラメントが折れて残っちゃった際の救出はX1Cに比べると手間が多い印象でした。材料をしっかり扱ってあげれば基本は快適に使えるかなという印象。

エンプラはどれくらいイケるのか?
ヒートチャンバーはあるが限界はある
H2Sでかいし大きなものを印刷したいな…
わかります。
ただ形状によってはやはりまだ難しさも。
今回は意地悪な超でかい物体をデザイン。
試したい場合はこちらをどうぞ
PC-ABS
こちらはぱっと見印刷できてそうですが…若干反りました。

そもそもPC-ABSの推奨印刷環境は90℃~100℃と記載もあるのでここまで逆に出たのはよしという感じですね。iPhoneケースなどの小物は難なく出力できました。
モデル:https://makerworld.com/ja/models/1808203-iphone-17-air-pro-max-phone-case

今回のデザインはピン角もあったりと印刷に優しくないデザインが多いのでデザインを工夫すればもう少し綺麗にでないわけでもないですがPC-ABS目的ならチャンバー温度を更に確保できるマシンがよいかなと思います。

特にピン角は反りやすいのがわかりますね。

こちらも同様。

なだらかなカーブ部は結構粘ってくれます。可能な限りピン角を避けRのかかった緩やかな接地断面形状が良さそうです。もちろんWallを2から3にしたりInfillを増やすとまた更に難易度が上がってしまいますが…。

Polylite ABS

ABSにしてはかなり頑張った方にみえます。ただやはり完全にフラットをはいかずヒートチャンバーがあるとはいえサイズ/形状の考慮はある程度必要ですね。軽微な反りで、天面まで荒れるほどではないので用途によっては問題ない程度かなと思います。ビシッとこのような形状を印刷したい場合はさらに庫内温度を確保していくもしくはGF/CF配合のものを使ったりとちょっと別のアプローチが必要かなと思います。
PRINSFILさんにいただいてたPETG-GF
温度要求や耐候性などそこまでなければPETG-GFも候補に良いかなと思います。

GF系は総じて表面が細かいファジースキンの様になり積層感を隠せるので意匠的な用途にも向いています。

CC3D PCフィラメント
形状面でいけば例えばCC3DのPCフィラメントで印刷したこちらもしんどかったようです。材料x形状も重要なポイントですね。


今まで結構材料は適当な設定印刷してたのですがそれでは立ち行かないと気づきました。
Bambu Lab H2Sはプリセットが少なすぎる!
そう、なんだかせっかくヒートチャンバーも増えたわりには全然エンプラ向けの設定がなく、PLAやPETGがちょっとあるだけ。
もちろん自分でも作成できますがそもそもここに入ってるBambuフィラメントの設定もテスト済みなのか怪しいところ。というのも純正のPAHT-CFは純正設定でも反りまくり。
Polymaker PA6-GF
これはBambu Labのデフォ設定で印刷しましたが失敗。
印刷初期は良さそうに見えるけど…

反りました!残念!

ここで何を変えたか?
まずはPolymaker PA6-GFに記載されてる50℃まで下げる。
ヒートチャンバーの温度はBambu Labのだと60℃設定なのでとりあえず40℃まで下げる。
あとは印刷温度が低めだったので280℃-290℃あたりへ消音。
Brimの追加などはなしにビシッと出てくれました。はるかぜポポポさんありがとうございます!

PLAなどは正直雑でもいいですがこういった素材は結構ブランドごとに違いますししっかりと調整した方が良いということがわかる良い経験。
ちなみに0.4mmノズル0.2mm積層、Wall幅は全て強制で0.4mm、Wall/Top/Bottomが5、インフィルは40%でGyroidを使用。初期層速度は50mm/s、OH速度は25%:15mm/s、10%:20mm/sまで下げています。誰かの参考になれば。
ただ完璧ではなく複数一気に出そうとした際やはり反ってしまいました。
なぜかPoop撒き散らかしがち

複数のAMSをつなげたい!
マルチカラーのみならず複数素材を使うとなるとAMS 2 ProやAMS HTを複数使いたいところ。
しかしH2SはP2Sとは違って一か所しかPTFE接続箇所がなく、切り替えの度PTFEを繋げなおすのは手間だったので4 in 1 アダプターを購入。私はAliExpressから購入してしまいました。
更にいろいろつなげたい場合はWikiを参照してみるといいと思います。
https://wiki.bambulab.com/en/ams/manual/multi-model-AMS-compatibility-guide

AMS HT
AMS 2 Pro以外にもAMS HTを買ってみました。Bambu Lab PA6-CFフィラメントを使おうとしたら怒られました。そう、AMS HTのページだといけそうな感じですがフィラメントのページを見ると確かに未対応のようです。

PA6-GFが対応しててPolymakerのPA6-GFを使えてたのでてっきり使えるものかと思いましたが無理みたいです。繊維強化系を使いたい場合は事前に要チェックです!

地味Tips
もしサイズギリギリのものを作っていたり部品同士をゼロ距離レベルで配置した際にBambu Studioでエラーが出た場合はZ方向調整タイプをスパイラルから普通に戻してください。スパイラル状に動きながらホップすると本来のノズル位置以上に場所が必要になるので場合によってはエラーになります。ここはスライサー側で自動でカットしてくれるわけではないので一応参考までに。

PC-ABSとかビシッと出したい!どうしても…え?印刷できるんですか?
そうです。もちろん方法があります!そんな方は下記のプリンターを!
FUNMAT PRO 610 HT
https://psych0h3ad.link/S610HT
FUNMAT 310 NEO
個人ないし導入をちょっと検討するには…高い!ちょっと無理!
そうだと思います。そんな時はまずはお試し印刷をおすすめします。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000083219.html
サンステラさんのMeviyマーケットプレイスページはこちら
https://psych0h3ad.link/MeviySS
もし依頼してみようかなという際は弊ブログを見ました!と付け加えていただけると嬉しい限りです。(FUNMAT購入でもぜひ!)
610HTで印刷してもらったもの。ばっちばちに出ています。わかりやすいようにH2Sの中に置いてますがH2Sで印刷したものではありません。一部焦げてるところなどあるもののこちらは調整なしにとりあえず出してもらったサンプルなので通常納品時には発生しないかと思います。




こちらはちょっとスケールを変更して310 NEOで印刷してもらったもの。こちらもビシッと。





とはいえサクッとある程度の素材が綺麗に出てしまうH2Sのお値段…。
執筆時点でコンボ249,800円で買えてしまうので素材を代替できる候補があるならH2Sを複数台持ちの方が生産効率も高くダウンタイムもなくせて良さそうな気はします。
仮に400万くらいのマシンを買うと同じ予算で16台。16台のH2Sを取るか1台を取るか、H2Sを買って必要な時は外に頼るか。いろいろなシナリオがあるので自分のプランと相談してみてください。


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