※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。
どうも、YuTR0Nです。
QIDIから、Plus4の後継機となる「QIDI Plus5」が発表されました。
造形サイズは320×320×300mmへ拡大、ノズルは最高370℃、第3世代アクティブチャンバー加熱に新開発のアクティブツールヘッド冷却を組み合わせ、それでいて価格はコンボでも15万円切り。「大幅に進化しながらも競争力のある価格を維持」というのがQIDIの打ち出しです。
今回もQIDIさんにマシンを提供していただきました。実機は旅行手前に届いたのでまだ稼働100時間未満ですがビシバシしばいて更新予定です。今のところは本体のみですが今後BOXもくるかもしれません。手元にあるポーラークーラーも組み合わせてまた追記予定です。
QIDI Plus5とは——Plus4の正統後継
Plus5は密閉型CoreXY機で、位置づけはPlus4の直系後継。造形サイズはPlus4の305×305×280mmから320×320×300mmへ一回り大きくなりました。本体サイズは500×488×558mm・29kg。価格は$749、国内では通常120,999円です。
主なアップグレードは4つ
- 造形サイズを320×320×300mmへ大型化
- モーションシステムの刷新で造形品質を向上
- アクティブツールヘッド冷却+チャンバー加熱の強化
- QIDIソフトウェアエコシステムの全面アップグレード
①造形サイズが320×320×300mmに
305→320mmは数字だけ見ると控えめですが、実用上は効きます。「あと数ミリ足りずに分割していた」パーツが1プリントで収まるケースが増えるからです。公式資料でもPlus4のプレートからはみ出すハンガーがPlus5では収まるデモが使われており、大型パーツを日常的に出す人ほど恩恵が大きい変更です。

②モーションシステム刷新で造形品質アップ
1.5GTカスタムベルト+X軸リニアレール
歯ピッチの細かい1.5GTカスタムベルトを採用し、高密度設計でよりスムーズな動作を実現、VFA(縦縞アーティファクト)を低減。X軸はアップグレードされたリニアレールで、滑らかな動作と耐久性を両立しています。スペック上はベルトの自動テンショニングにも対応。

軽量ツールヘッド
ツールヘッドの軽量化により可動部の慣性を抑え、VFAを抑えた安定造形と均一な表面品質を狙っています。最大速度600mm/s・最大加速度20000mm/s²というCoreXYらしい俊足スペックはそのままです。
ホットエンドのケーブルはヘッド裏側スタイルのままではありますが基本ノズルのみ交換なのでホットエンドユニットごと変える頻度は低いので気になるほどではないかなと思います。

既にヘッド側で部品交換なしでポーラークーラーの用意があるようです。

ノズル自体がセンサー——ゼロオフセットのオートレベリング
最近はこのタイプがやはり主流ですね。ホットエンドにロードセルを統合し、ノズル自体が造形プレートに直接触れて検知する方式になりました。プローブオフセットが不要になるため、プレート材質や周囲の振動の影響を受けにくく、ゼロオフセットで高精度なファーストレイヤーを実現するとしています。

③温度性能——「加熱」も「冷却」もアクティブに

最高370℃・流量40mm³/sの次世代ホットエンド
ホットエンドはセラミックプレート加熱のマルチメタル構成で最高370℃、最大流量40mm³/s。ノズルはバイメタルで標準0.4mm(0.2/0.6/0.8mmオプション)。PA・PCはもちろん、PPS-CFのような高温エンジニアリング材まで視野に入る温度域です。
第3世代アクティブチャンバー加熱(最大65℃)
アクティブエア循環でチャンバー内を最大65℃まで加熱。反りを抑え、ABS・ASA・PC・CF系などを安定して造形するための装備です。

アクティブツールヘッド冷却システム
今回の目玉のひとつ。外付けユニットからエアを送り、エクストルーダーの「エアコン」としてツールヘッドを積極冷却します。チャンバーを65℃まで上げるとヒートクリープによるノズル詰まりが課題になりますが、これを強力なエアフローで抑え、長時間プリントでも安定した性能を維持する狙いです。「チャンバーは熱く、ヘッドは冷やす」を両立させるアプローチですね。MAX4でも触れたポーラークーラーユニットです。
全面加熱のシリコンヒートベッド(最大120℃)
320×320mmのベッドは全面シリコンヒーター+高密度ヒーター線+断熱材の構成で、端まで均一に加熱。両面テクスチャPEIプレート標準で、大型プリントの反り対策と定着性を狙っています。

④ソフトウェアエコシステムの全面刷新
新モデルプラットフォーム「QIDI Maker」(Web+アプリ)が登場。厳選・最適化済みモデルのライブラリから、スマホでプリセットを選んでワンタップでプリントまで持っていけるワークフローを打ち出しています。スライサーはQIDI Studioに加えOrcaやPrusaSlicerなどサードパーティにも対応。KlipperベースでファームウェアはオープンソースのままFluidd操作画面も完全開放という、QIDIらしい姿勢は継続です。QIDI Studioは複数台の一括管理にも対応します。
QIDI Makerアプリでリモート監視・操作
スマホのQIDI Makerアプリからは、ライブカメラを見ながら温度・進捗の確認と一時停止/停止、フィラメント情報の確認(スプール情報の編集も可)、XYZジョグ、Part/Aux/Exhaustファン・LED・チャンバー加熱のリモート操作までひと通りできます。AI検知の設定(スパゲッティ検知は感度3段階+異物検知)や、QIDI BOXの自動リフィルなどの設定もアプリ側から。実際の画面はこんな感じです👇
← スワイプで全7枚どうぞ →
なお、リモートからのObject Skip(オブジェクト単位の印刷スキップ)は今後のアップデートで追加予定とのことです。
スマート機能・安全面

- AIカメラによる異常検知——スパゲッティ化などの造形不良を検出
- 3層エアフィルター(G3プレフィルター+H12 HEPA+活性炭)で粉じん・微粒子を99.5%捕集
- 複数センサーによる閉ループ温度制御+難燃性チャンバー構造
- ヒートベッドのステータスLED——スリープ/準備/造形中の状態をフルカラーでひと目で確認
- フィラメント切れ検知・停電復帰・共振補正など各種センサー類(絡まり検知・詰まり検知・切れ復帰はQIDI BOX併用時)


マルチカラーはQIDI BOXで最大16色
QIDI BOXとの組み合わせで最大16色+サポート材に対応。65℃のチャンバー加熱と併用でき、自動リフィル機能も備えます。QIDI BOXセットの「Plus5 Combo」も同時展開されます(国内価格は後述の価格表を参照)

実際に印刷してみた——エンプラ系はお手の物
※今回はQIDI BOXなし・本体のみでの印刷です。BOX関連の検証は入手でき次第追記します。
QIDI ABS-GF25
他のマシンでも愛用しているABS-GF25。安定抜群です。
以下赤と黒で印刷してるのはコチラのモデル。
https://makerworld.com/en/models/1939743-v2-1-ams-lift-rack-for-x1-p1-p2-x2-h2-ams-1-2-ht?from=search#profileId-2173060


背の高いものも安定して綺麗に仕上がるのが最高なところ。

最近かったばかりのInsta360 Luna Ultra向けのかっこいいスタンド。今までずっとPocket 2/3だったので切り替えてみましたが発熱問題がFlow同様に微妙で…とりあえずこの方のスタンドはかっこいいのでプリント。
https://makerworld.com/ja/models/3100238-insta360-luna-ultra-bionic-stand#profileId-3494440

印刷したあとサポート外すときや底面はがしたときに白化することもあると思います。
そんなときのために百均でターボライターを買っておいてさっと炙るのがおすすめです。炙りすぎて溶かしたり燃やしたりしないようにご注意。やけどにも。

今回はQIDI BOXなしだったのでEIBOSのPolyphemus 2世代目で乾燥しながらの運用でした。

QIDI TPU-GF
TPUってやわらかいのにGFがはいって相反するんじゃないの?!と思ってしまいそうな組み合わせの素材。TPUほどもちろんやわらかくないですが強度が必要だけど耐衝撃性も欲しいなみたいな不思議な素材です。扱いも個人的にTPUよりらくちんで過去使ったフィラメントだとPBTあたりがにてそうイメージ(それよりも印刷しやすいです)
https://www.printables.com/model/353704-bag-handle-more-ergonomic

サポートはPLAとかでできると素敵だとは思うのでBOXが来たら組み合わせてみようと思います。

QIDI ASA-CF20 Core
CF系のフィラメントはよく外にカーボン繊維が出てきて指にささる!みたいな話題もありますがCore系は繊維が中に内包されているので基本的にささくれみたく繊維が刺さるということがあまりないです。CF系に悩んでた人は是非ためしてみてはいかがでしょうか。
またABSより耐候性のあるASAという意味でも挑戦してみる価値あり!
主にマルチカラー向けのテストモデルですが単色テストにもいい感じなのでこちらを。
https://www.printables.com/model/937776-the-benchbin-multi-color-3d-printing-torture-test

今回使ったQIDI純正フィラメントはこちら。ASA-CF20 CoreとTPU-GFはQIDIさんから提供いただいたもの、ABS-GF25は普段から自腹でリピートしている愛用品です。
フィルターもバッチリ
PLAやPETG程度の印刷だとそこまで気になりませんがエンプラだと顕著に鼻につく匂いが気になりがち。もちろん部屋の換気も必須ですがプリンター側でも3層構造でフィルタリングしてくれます。

主要スペック
| 造形サイズ | 320×320×300mm |
| 本体サイズ/重量 | 500×488×558mm/29kg |
| 構造 | CoreXY(オールメタルフレーム・密閉型) |
| 最大速度/加速度 | 600mm/s/20,000mm/s² |
| ホットエンド | 最高370℃・セラミック加熱・バイメタルノズル0.4mm(0.2/0.6/0.8mm対応) |
| ヒートベッド | 最大120℃・全面シリコンヒーター・両面PEIプレート |
| チャンバー加熱 | アクティブ加熱 最大65℃ |
| 対応フィラメント | PLA/ABS/ASA/PETG/TPU/PA/PC/CF・GF強化系など |
| レベリング | ホットエンド統合ロードセル(ゼロオフセット) |
| スライサー | QIDI Studio/Orca/PrusaSlicerなど(STL・OBJ・3MF・STEP対応) |
| カメラ | 1080p・タイムラプス対応 |
| 接続 | Wi-Fi 2.4GHz/5GHz・Ethernet・USB |
| ディスプレイ | 4インチ 480×320 タッチスクリーン |
| 電源 | 100-240VAC/定格150W+550W(チャンバー加熱)+500W(ベッド) |
| 価格 | $749/国内 通常120,999円(8月31日まで発売キャンペーンあり・本文参照) |
発売日と国内価格——8月5日22時に発売、8月31日までキャンペーン中
日本時間2026年8月5日(水)22:00に発売されました(海外は同日9:00 EDT/15:00 CEST)。国内価格は以下のとおりで、8月31日までは発売キャンペーンとして、既存QIDIユーザー(すでにQIDI 3Dプリンターを持っている人)は通常価格から13,000円OFF、新規ユーザーは8,000円OFF+フィラメント1kgプレゼントになります。
| 通常価格 | 新規QIDIユーザー | 既存QIDIユーザー | |
|---|---|---|---|
| QIDI Plus5 | 120,999円 | 112,999円+フィラメント1kg | 107,999円 |
| QIDI Plus5 Combo | 144,999円 | 136,999円+フィラメント1kg | 131,999円 |
ComboはQ2 Combo同様、多色プリント用のQIDI BOXをセットにした構成です。
実機レビュー——まずはファーストインプレ【随時追記】
実機が手元に届いたので、順次検証して追記していきます。まずは電源投入後、真っ先に確認したシステム構成から。
Fluiddから見るシステム構成
ブラウザで本体のIPアドレスを開くだけで、公称どおりFluidd(v1.30.5)にそのままアクセスできました。ログインの壁もなく、システム情報が丸見えです。ここはもちろんQIDIの最近のマシン同様。

- SoC:64bit aarch64クアッドコア+メモリ約512MB(表示486.9MB)、OSはDebian 11(bullseye)
- ストレージ:使用6.6GB/空き20.7GB——スペック表の32GB eMMCと符合
- デュアルMCU構成:メイン基板がSTM32F407(168MHz)、ツールヘッド側がSTM32F103(72MHz)
- 執筆時点のファームウェア:MCU 02.01.01.12/MCU THR 02.02.01.08
「Klipperベースでファームも操作画面も開放」という売り文句が、箱から出してすぐ確認できる形になっているのは好印象。ホスト名も素直に「qidi-plus5」で、Klipper機として普通に触れる作りです。マクロやカスタマイズを弄りたい派には嬉しいポイントですね。最近はKlipper機なのに何も遵守しないメーカーもあるなか信頼できます。
面白いのは、手元のMAX4・Q2 Comboと見比べたとき。3台ともaarch64クアッドコア+約512MBメモリ+Debian 11、メインMCUはSTM32F407(168MHz)、ツールヘッドMCUはSTM32F103(72MHz)と、電装系は現行ラインナップ横断でほぼ同一プラットフォームであることが分かります。メインMCUのファームはQ2 Combo「02.01.01.09」→MAX4「02.01.01.11」→Plus5「02.01.01.12」と同一系列のリビジョン違いで、ツールヘッド側は3台とも「02.02.01.08」で完全一致。つまりPlus5の進化はモーション・ホットエンド・熱設計といった機械側に全振りで、頭脳は世代を跨いで共通化された実績ある構成のまま、という設計判断が見て取れます。
| 機種 | メインMCU(fw) | ツールヘッドMCU(fw) |
|---|---|---|
| QIDI Plus5 | STM32F407/02.01.01.12 | STM32F103/02.02.01.08 |
| QIDI MAX4 | STM32F407/02.01.01.11 | STM32F103/02.02.01.08 |
| QIDI Q2 Combo | STM32F407/02.01.01.09 | STM32F103/02.02.01.08 |


細かいところでは、QIDI BOX用MCU(STM32F401/84MHz)のファーム表記がMAX4では「02.03.01.21」、Q2 Comboでは「KLP_MCU_MKS_V2_1.1.3」と系統が異なるのも興味深いポイント。後者の文字列にはMKS(Makerbase)の名前が見えており、BOXまわりの基板・ファームの出自をうかがわせます。またQ2 Comboのホスト名がRockchip系ベースイメージの初期値「linaro-alip」のままなのに対し、MAX4・Plus5では「qidi-max4」「qidi-plus5」ときちんと命名されるようになっており、こうした細部の仕上げも世代ごとに進んでいるようです。

以下は今後の検証・追記予定です。
- ファーストレイヤーと造形品質(VFA・表面品質)【追記予定】
- チャンバー加熱+アクティブ冷却の実力——ABS・PC・PPS-CF【追記予定】
- QIDI BOX運用・多色プリント【追記予定】
購入前に押さえておきたい点
- 8月31日までは発売キャンペーン価格をお見逃しなく!
- 本体500×488×558mm・29kg——設置スペースと搬入経路は事前チェックを
一応29歳運動しない成人男性一人でも運べますが腰に注意。あとは経路の床はもちろん確認!

まとめ
今PLUS4をガンガン使っているなら増設用途もしくは予算があるなら今のうちのアップグレードしておくのはいいかもしれません。PLUS4以前のマシンの場合は感動するレベルだと思うので買い替えに余裕があればお勧めします!
QIDI BOXはマルチカラー用途というより同じエンプラフィラメントを複数セット→乾燥からのとぎれない印刷フローを確保するための存在だと思ってます。もちろんマルチカラーもできますが。エンプラ多い人はQIDIのマシン劇推しします。
手元の他QIDI機のレビューもあわせてどうぞ!
QIDI Q2 Combo実機レビュー[稼働1,000時間超え]
QIDI MAX4実機レビュー(近日公開予定!)
キャンペーンは8月31日まで。購入は以下からどうぞ!
Psych0h3adをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。







コメント