【3Dプリンタ】Ender 5 Plusを改造

どうも、YuTR0Nです。

 

Ender 5 Plusを早速改造してしまいました。

 

本当はCoreXY化してしまいたかったのですがMicro Swissの換装キットをとりあえず使ってみたかったので次の目標としました。

 

今回行ったのは

  1. ダイレクトドライブへ換装
  2. オールメタルホットエンドへ換装
  3. リニアレール仕様に換装
  4. 本体ケースのファン静音化

となっています。

 

1と2についてはStraightforwardという感じでMicro Swissのキットのみで完結します。

ただ、ここにリニア化を加えると若干作業が必要です。1、2のみだと特にドリルで削る作業もなく買ったものを組み合わせるだけです。3をするとなると、Micro Swissから出てるリニアレール向けのものを買っても良いのですが、どうもぱぱっと換装できるわけではない(ベルトを引っ掛ける場所の問題)なので見送り、Thingiverseで公開されていたModを使い若干Micro Swissのプレートを削る必要があります。リニア仕様のを使う場合はModはそのまま使えないと思うので色々検討する必要がありそうです。この記事は自分の備忘録みたいな感じです。

 

▼一応リニア向けのものも販売されています。

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削るだけなのでノコギリだろうとヤスリだろうとなんでも良いわけですが、一応電動ドリルがあれば...作業が捗ります!また、9.5mmのドリルが必要です。

 

私はこれを使っています。予備のバッテリーもあるのでDIY作業が多い人は持っておくと非常に便利です。

 

また、今回の改造にはこちらの9.5mmのドリルを使いました。

 

 

ダイレクト・オールメタル・リニア化

まずはメインディッシュ。Micro Swiss製DDE換装キットをMicroSwiss公式サイトから購入しました。Ender 5シリーズ向けのものです。

Micro Swiss公式サイト:https://bit.ly/3tqxYiY

 

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DDEキットとCapricornのPTFE(2m)を同時購入しました。4/12に発送されて4/16には届いたのでかなり早かったです。元から付いているPTFEを再利用しても良いかもしれませんがちょうど良い機会なので換装してしまいましょう。

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送料が結構高かったのですがResellerのとこでアジア圏やオーストラリアでみてもそもそも取り扱いがないor値段変わらずという感じなのでMicroSwissから直接買うことをお勧めします。

 

MicroSwissのホットエンド自体はクローンも多数見かけますが、アルミプレートとのセットは無いことと、クローンの質が良いかどうかは...未知数なのでおすすめはしません。

 

純正のEnder 5シリーズへの換装に必要なものは全て同梱されているので手軽にダイレクトかつオールメタル仕様にできます。

 

お次に必要なのがMod。こちらのGiulianoさんがデザインしたModを使いました。もちろんですがリニアレールも必要です。

Ender 5 Plus Linear Rail Conversion by GiulianoM - Thingiverse

 

MGN12Hの450mmでお得にAmazonで買うとなるとここら辺かな?と思います。

私はTwitterでたまたま見かけた方がHevOrt用に購入したリニアレールを販売していたのでAmazonでは購入していません。Misumiなどを使うのも良いかもしれませんね。

 

また、ネジ類、2GTベルト、ベルト用プーリーも必要です。M3のネジも大量に必要ですが、リニアレールによってザグリ深さが違ったりするので購入したものに合わせてM3x10なりM3x8を買う必要があります。

 

プーリーは歯はなくても良かったのですが探すのが面倒だったので歯付きのものを買いました。フランジつきベアリングを二個組み合わせるなどでも良いかもしれませんね。フランジなしベアリングを使う場合は外径がベアリング外径より大きなものを2個用意してあげたほうが良いです。というのもベルトがずれてプリントしたテンショナー部品を削り始めてしまうからです。 

 こちらのプーリー用にテンショナーを変えました。

Belt Tensioner for 2GT belt M5/20T 18mm Pulley by YuTR0N - Thingiverse

 

 

 

あとはとりあえずせっせと印刷しましょう。

今回はPolymakerのPolyMaxのティールを使いました。色がどストライクなんですが値段が可愛くありません。困ってます。扱いやすさはダントツですけど。

 

Micro Swissを削るとこ以外は難しくないですが若干気をつけた方がいいのがベルトの交換です。初期のベルトで問題ないように見えますし、実際くっつくのですが、元の状態よりベルト固定部分が上にあるため、テンションを強くした際にアルミフレームに削り取られてしまう羽目になります。そのためテンショナーというよりかベルトの軌道を高くするために使用します。

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X軸(若干切断の必要あり)

Ender 5 - Belt Tensioner - X-axis by DarekNorway - Thingiverse

Y軸

Ender 5 - Belt Tensioner - Y-axis by DarekNorway - Thingiverse

 

初期のベルトは引っこ抜かず、端っこの金具を片っぽ切断し、新しい2GTベルトとビニテなどで連結し、新しいベルトを通してあげてください。初期ベルトを引っこ抜いてしまうと...通すのが非常に面倒です笑。

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本体ケースのファン静音化

底ユニットのファンは120mmサイズのNoctuaファンに換装しました。

この改造に必要なのは

  • DCDCコンバーター(24Vから12Vに落とす必要があるので)
  • Noctuaファン
  • 気合い
  • ファンガード
  • ファンガード(メッシュタイプ)

DCDCコンバーターは安いやつもいっぱいありますが、家にマルチメーターなどがなかったため視認で調整できるDROKのものを選びました。気長に待てる人は海外にはなりますがDROK公式サイトから買った方が圧倒的に安いです。

 

 

ファンは静音で有名なNoctua製のものを選びました。

 

本当は治具など作って綺麗にカット...と思いましたがどうせ見えないしいいや!ということで大量に穴を開けてくり抜きました。根気のある方はメッシュ状に穴を開けるのも良いかもしれませんね。

 

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ファンガードに加えてメッシュという過剰なカバーにした理由としては、ファンガードだけだとショートしそう(そもそもその状況になったらファンガードがなくてもアウト)、また、ケーブル類の巻き込み防止も兼ねてメッシュを取り付けました。

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このファンの電源はどこから取るのが良いのかなとツイートしたところ親切な3Dプリントユーザーさん達がアドバイスしてくださり、元々のファンと同じところから取ることにしました。

デフォのファンはもはやゴミ箱行きなのでファンの根元でコードを切断し、コネクタと同線は再利用しました。

 

改造の効果は如何に?

そこまでBnechyを大量に作って比較はしていませんが肌感覚では向上しました。

ただ静音ボードを導入して本体ファンを換装してもやはり、プリントヘッドのコールドエンドファンと冷却ファンの音、また一番気になる電源ユニットのファンの音の課題が残るので今度はそこを換装予定です。リニアについては今後ZERO G仕様への換装を考えています。また同時にKlipper導入も検討中です。

GitHub - ZeroGDesign/Mercury: Mercury 1 CoreXY 3D Printer design

 

www.youtube.com

 

V2.2.1のボードでEnder 5 PlusのKlipper Configはこちらを参考にする予定です。

ただこのConfigはGitHubから持ってきたよ〜と言っていたので同じものだと思われます。

(未確認)

まだKlipper自体への理解が追いついてないので順々に頑張ろうと思います。

導入はまだ先ですが加速度センサーだけは購入済みです。

 

 

 

GitHubのEnder 5 Plusの設定

gist.github.com

 

こちらがFBでJoe Yagerさんにいただいた設定

[stepper_x]

step_pin: PF0

dir_pin: PF1

enable_pin: !PD7

step_distance: .0125

endstop_pin: ^PE5

position_endstop: 350

position_max: 350

homing_speed: 100

[stepper_y]

step_pin: PF6

dir_pin: PF7

enable_pin: !PF2

step_distance: .0125

endstop_pin: ^PJ1

position_endstop: 350

position_max: 350

homing_speed: 100

[stepper_z]

step_pin: PL3

dir_pin: PL1

enable_pin: !PK0

step_distance: .001266

#step_distance: .0025

endstop_pin: probe:z_virtual_endstop

position_max: 400

position_min: -5 #set position_min to a negative value such as -5 when probing to set z offset, then revert to 0

homing_speed: 10.0

[extruder]

step_pin: PA4

dir_pin: PA6

enable_pin: !PA2

step_distance: .010526

nozzle_diameter: 0.400

filament_diameter: 1.750

#pressure_advance: 0.617 # high value for stock long bowden tube, uncomment to enable pressure advance

#pressure_advance_smooth_time: 0.010 # uncomment to enable pressure advance

heater_pin: PB4

sensor_type: EPCOS 100K B57560G104F

sensor_pin: PK5

control: pid

pid_Kp: 22.2

pid_Ki: 1.08

pid_Kd: 114

min_temp: 0

max_temp: 260

[safe_z_home]

home_xy_position: 180, 180

speed: 100

z_hop: 10 # Move up 10mm, so the probe doesnt hit anything

z_hop_speed: 5

[bltouch]

sensor_pin: ^PD3

control_pin: PB5

x_offset: -45

y_offset: 0

#z_offset: 0

speed: 3.0

samples: 1

pin_up_reports_not_triggered: True

pin_up_touch_mode_reports_triggered: False

[bed_mesh]

speed: 100

horizontal_move_z: 8

mesh_min: 50, 50

mesh_max: 300,300

probe_count: 5,5

[gcode_macro G29]

gcode:

G28

BED_MESH_CALIBRATE

BED_MESH_PROFILE SAVE=p1

G1 X0 Y0 Z5 F4000

[heater_bed]

heater_pin: PH5

sensor_type: EPCOS 100K B57560G104F

sensor_pin: PK6

control: pid

pid_Kp: 690.34

pid_Ki: 111.47

pid_Kd: 1068.83

min_temp: 0

max_temp: 160

[fan]

pin: PH6

[mcu]

serial: /dev/serial/by-id/usb-FTDI_FT232R_USB_UART_AK06VNAB-if00-port0

[printer]

kinematics: cartesian

max_velocity: 500

max_accel: 4000 # 20x print speed recommended

max_z_velocity: 5

max_z_accel: 100

 

Klipperを入れた後も画面を有効活用するのもやってみる予定です。

https://www.reddit.com/r/ender5plus/comments/kx9hsy/klipper_screen_on_ender_5_plus/

 

印刷結果は如何に?

もちろんDDEなのでTPUはサクサク印刷できました。また、今回の改造に加え上質なPolymakerのPolyLite ABSを使ってみたところ...


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ベッドみちみちに配置しても反らずに大量収穫ができました。楽天よりAmazonのほうが安いのでおすすめです。シワなしPitは塗りましたがそうは言ってもEnder-5 Plusはエンクロージャー無しですのでかなり良い結果です。

 

 

 

 

みてくださいこの量!

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