どうも、YuTR0Nです。
今回はSK本舗さんより
MingdaブランドのMagician Proを提供していただきました!
5kgほどフィラメントを消費しての感想を含めてレビューしていきます。
内容の指定も特に受けてはいないので良いとこ悪いところ、今後の希望などなど!
※本記事内のリンクを経由して商品やサービスを購入していただくと売上の一部が当ブログに還元されます!!
Magician Proのスペックについて
Magician ProはMingdaのMagicianシリーズの最上位マシンとなります。なんといっても目玉は400x400x400mmという圧倒的ボリュームです。
他ラインナップとしては2機種あります。
- Magician X(230x230x260)
- Magician Max(320x320x400)
ガラスベッドにダイレクトドライブ仕様かつ、Z軸は両方モーター駆動に加えてベルトで同期するタイプを採用しています。また、大型故に門型部分を保持する筋交も採用されているので強固な構造となっています。さらにオートレベリングも搭載されているので文句なしというスペックになっています。ALL3DPでも大型としては高評価を受けているマシンです。
個人的にこのサイズはコスプレアイテムを作る人に向いていると思います。というのもヘッドパーツなどの大きな被り物も一体印刷できるので貼り合わせたりして継ぎ目を埋めて...という面倒な作業が発生しません。
組立
組み立ては超簡単です。
超簡単、とプリンター関連の記事で書くことがたまにありますが年々難易度がさらに簡単になっている気がします...。簡単に組めれば顧客からのクレームも減りますしWin-Winですね!
サイズはもちろん大きいので組み立てる場所の確保が必要です。組立に慣れてる人なら5分くらいで終わるでしょうというレベルでした。


門型部分も大きさの割に非常に軽いので女性でも問題ないです。
注意した方がいいなと思った点はベッドユニットは平坦度命なので絶対組み立てる際手で上から力をかけたりしないようにしてください。
ベッドのコネクタをしっかりネジで固定するところは良いですね!
ヒートベッドのシールはもう少し外しやすいタイプを使うべきだなぁというマイナスポイントはありました。
斜めの筋交はマニュアルの順番通りに組まないと入らなくなってしまうのでご注意。横着せずにマニュアル通りに組めば問題ありません。
1番難しかったのは巨大な梱包材をどう捨てるか、というところでした。組立自体は非常に簡単なので初心者でも問題ないです。また大型機故ですが持ち運び用のハンドルがないのが少々不便に思います。ただ頻繁に移動するわけではないのでここはトレードオフということで。
※私は包丁で頑張って割って捨てました。危ないので真似しないでください。
また、今回SK本舗さんの独自のFDMプリンター向け学習帳?!も同梱されていました。基本的な知識が一通り学べるのはもちろんのこと内容が非常にまとまってて良かったです。
基本的な流れからよくあるFAQ的なものまで網羅されてて非常に良いです。個人的にはスティックのりよりもケープの3Dエクストラがおすすめです。スティックのりならシワなしPitがおすすめです。
ダイレクトドライブ仕様で、BMG的なデュアルギアタイプのようです。テンション用のサムスクリューを完全に外してしまうと再度つける際バネから押される事もあってすんなり入らないので受け側に誘い込みのC面取りがあってもいいかもしれませんね。
印刷性能テスト!
レベリングも問題なく、ベッド全体に複数配置しましたが全て綺麗に仕上がりました。速度は出せずとも大物を複数安定して印刷できるので小さなマシンで高速印刷して失敗するより、堅実に印刷してくれるので実質速いともいえるかもしれません。


オートレベリングの時間はレベリング前の昇温プロセスが3分半ほど(ノズル150/ベッド50)、その後のレベリングが4分ほど計7分半ほどで完了しました。
長時間印刷テスト!
長時間印刷に耐えうるのか?というのはみなさん気になりますよね。印刷サイズが大きくても途中で停止したりしたら元も子もないです。
今回はdo3Dでストームトルーパーのデータを購入しまずは頭を印刷することに。かかった時間は187時間、フィラメントは途中で交換する手間を省くために3kgのものを購入し2kgほど消費しました。
Reprapperの3kgを使用
高速で印刷を試みましたがやはりベッドが巨大かつガラスベッドゆえに静止しきれず層が揺らいでしまいました。またそれ以外にデフォルトよりスピードを上げると電装系が入っているボックスに振動が響いてかなり耳障りになるのでおすすめしません。


またガラスビルドプレートごと外すよりはニトムズのテープ剥がしカッターなどを使う方が良いと思います。235mm x 235mmサイズならプレートごと外して取ることもありますProはサイズも400mmあるので万が一割ってしまう可能性や取り外し取り付けを繰り返すことでベッドを受ける側に変に負荷をかけてしまうこともあるかもしれません。
通常速度のままでレイヤー厚を0.25-0.3mmにしたりノズル径を大きくすることで印刷速度を速める手法が良さそうに思えます。
ゆらぎの原因はよくあるZ軸のアライメントかなとも思ったので395mmの壁厚さ0.4mmの円筒を作って印刷してみました。非常に綺麗に仕上がってきたのでやはり層が波うってしまったのは速さが原因のようです。
花瓶モードではなく通常の高さのあるものでも綺麗に仕上がったので非常に優秀です!言うなれば"Reliable Workhouse"ですね。


この点を踏まえてみてもかなり造りの良いマシンだと思いました。門型部分は全く調整せず開梱して組んだだけです。
ベッドのサイズ故に通常スピードで印刷していても揺れるので強力な耐震ジェルをお勧めします。足は6個あるので2セット買う必要があります。
また、SK本舗さんで買い物をしたことがない方は下記のリンクから購入することでクーポンを入手可能です!
Magician Pro購入ページはこちら
大型機でいうとEnder-5 Plusも使っていましたが操作性やサイズ感はMagician Proの方が良いなという印象です。もちろん後発ですので当たり前と言えば当たり前ですが。改造はせず、初期構成で使い続けるのが向いているマシンに分類できそうです。
ノズルを交換して印刷を高速化&高強度に!
以前Phaetusから頂いたノズルがあることを思い出したので0.8mmへ換装。
ノズルケースはこちらをチェック!
Magician ProのノズルはV6です。
なので基本V6仕様ならなんでもOKです。
ただし初期が真鍮ノズルなので真鍮ノズル以外にする場合はPIDチューンやスライス時の温度設定を変更する必要がありますのでご注意。
美しいPhaetusの0.8mmに換装した様子。
シリコンソックスはなんだかんだでへたってくるので1個予備が付いていても良いかもしれませんね。
SK本舗さんでセットが売っているので同時購入しておくのもよいと思います。
Mingda Magicianシリーズ ノズルシリコンカバー&0.4mmノズル3packskhonpo.com
この量で6:22で完成。今回はレイヤーも0.28mmまで上げた設定で印刷しました。時間も早く強度も稼げるので細かい形状がない場合はおすすめです。
オートレベリングの注意点
(2023/03/08追記)
一度もノズルダイブしたことが無いにも関わらず久しぶりに動かしたらノズルダイブ!センサーが壊れたかなと思いましたがそんなこともなく、理由はZオフセットでした。-10くらいになってたのでPhaetus Plated Copperノズルがベッドへめり込み無事にご臨終(悲しい)。
デュアルZでパワフルなのでオフセットを間違えたら一発で死にます。
ノズル取り替えやツールヘッドバラした後はZオフセットを0にしてメッシュレベリングをかけて後は印刷中にBabyZオフセットでの調整が安心できそうです。
不安であればZオフセットリセット後にメッシュレベリングを行い、マニュアル操作で10mm/1mm/0.1mm幅で下げてみて問題ないか確認(ベッドにノズルがダイブしないことを確認)ここでダイブするようならほんの少しZオフセットで調整後BabyZオフセットで調整の流れが良いかと思いました。
余談
Marlinの最新版にInput Shaperも追加されたのでMingdaから最適化されたものが提供されると嬉しいですね。
自作機よりは個体差が少ないのでパラメータをMingdaで合わせたものを配布してみるのも良さそうですね。